GVCの開発を続けて数年、ついにプロトタイプ基板の発注をしました。
GVCはOSCで都度、進捗状況をご報告していましたが、先日の赤外線リモコンの懸案が一応クリアしたことにより、そのプロトコルやメッセージフォーマットを含めて、ソフトハード一式を一新しなければならなくなりました。
このため、かねてからDesignSpark PCBやその後CADLUS Xで設計していた基板(Rev.1)を放棄し、新しいPIC(18F26K22)の元、今までのRev.1での問題などをクリアするべく、世界標準?のEagleにて基板設計をやり直しました。
GVC Rev.2ではArduinoはもう使いません。
赤外線リモコンデータを扱うにはそれなりのメモリが必要なためPICを新しく選択しなおしましたが、このPICとUSBシリアル変換ケーブルでArduinoの役割を果たしてもらいます。(マスタコントローラーとしての役割)
また同様のPICを搭載するGVCモジュール単品でもある程度の処理ができるように汎用基板にシリアルポートを搭載することにしました。これにより、例えば弱電(DC5/12Vなど)・強電(~AC100V)などの電源(リレーないしはSSR)のON/OFFや、単独で赤外線リモコンとしての利用など、個々のユーザーの要求に柔軟に対応できるようにします。
もちろんRev.1と同様に、マスターコントローラーと各モジュールをI2Cで接続することで、よりシステマチックな処理も行えるようにしています。汎用基板にはI2Cポート(5P)を3ポート用意しますので、基板同士をデイジーチェーンで接続するだけでなく、スター状に接続することも可能です。(ノイズなどによる伝送エラーについては別途検討が必要です)
また、ユーザーがデバッグをしやすいように、前述のシリアルポートのほか、PICの各ピンに対してダイレクトにアクセスするためのピンヘッダが装備できるようにしました。またこのピンヘッダは、デバッグのほか、ユーザーが開発をした拡張基板などとの接続ポートとしても有効であると思います。
そのため、合計で3つあるPICのI/Oポート群のうち、RBxについては極力使用を避けました。ユーザーが機能を拡張する場合には、これらも利用して頂ければと思います。ですが、GVCそのものがまだまだ機能としては余裕がありますのでなにかよいアイデアや機能がありましたら、ぜひともご提案して頂ければ、と思います。
プロトタイプ基板はまもなく到着します。
到着しだいRev.2の実装に入りまして、OSC名古屋(2013.06.22 Sat)までには、このプロトタイプ基板を使用したGVC Rev.2の動作実演、またプロトコルハンドブックの展示などもできればと考えています。
GVCは自宅サーバーユーザー向けのホームICTのためのツールと考えて開発をしていますが、それだけでなくいろいろな現場(もしくは例えば教育関連の教材としても)で、有益なツールとしてご活用して頂けるものと確信しています。
また進捗などがありましたら適時こちらにてご報告をしたいと思います。
どうぞご期待ください。